基本情報技術者や、CCNAで出題されるIPアドレスのクラス。
IPv4のクラス(A〜E)のアドレス範囲を覚えるのは、「0〜127」「128〜191」など、ゼロや255といった似た数字の羅列が多く、混乱しがちです。
しかし、語呂合わせを活用することで驚くほどすっきり覚えられるようになります。
本記事では、語呂だけでなく、簡単な計算とオクテットの法則を組み合わせたステップで解説します。
IPv4アドレスのクラス範囲
まずIPv4アドレスの範囲は以下のとおりです。
クラス | アドレス範囲(始) | – | アドレス範囲(終) |
---|---|---|---|
A | 0.0.0.0 | 〜 | 127.255.255.255 |
B | 128.0.0.0 | 〜 | 191.255.255.255 |
C | 192.0.0.0 | 〜 | 223.255.255.255 |
D | 224.0.0.0 | 〜 | 239.255.255.255 |
E | 240.0.0.0 | 〜 | 255.255.255.255 |
これだけ見ると、いや〜!となる方もいると思います(わたしがそうでした)
A~Eのクラスそれぞれの始まりと終わりを暗記するのは、ゼロや255などよく似た数字が続くため、特に苦手意識がある方が多いでしょう。
覚えるために語呂合わせする方法と、ビットから考える方法を思いついたのでお伝えします。
IPv4アドレス範囲の覚え方
①語呂合わせでアドレス範囲の開始部分を覚える
表をよくみてみると第2オクテット〜第4オクテットは固定であることに気がつきます。
アドレス範囲の開始はすべて「0.0.0」、終了はすべて「255.255.255」ですよね。
そこで、アドレス範囲(始)の第1オクテットのみ注目してみました。
クラス | アドレス範囲(始) | – | アドレス範囲(終) |
---|---|---|---|
A | 0.0.0.0 | 〜 | 127.255.255.255 |
B | 128.0.0.0 | 〜 | 191.255.255.255 |
C | 192.0.0.0 | 〜 | 223.255.255.255 |
D | 224.0.0.0 | 〜 | 239.255.255.255 |
E | 240.0.0.0 | 〜 | 255.255.255.255 |
赤字の部分さえ覚えてしまえば、ひとつ前のクラスの「アドレスの範囲(終)」は-1すれば自ずと出てきます。
そのため、「アドレスの範囲(始)」の第1オクテットのみ覚えることにします。
「アドレスの範囲(始)」の第1オクテットの覚え方
クラス | アドレス範囲(始) | – | アドレス範囲(終) |
---|---|---|---|
A | 0.0.0.0 | 〜 | 127.255.255.255 |
B | 128.0.0.0 | 〜 | 191.255.255.255 |
C | 192.0.0.0 | 〜 | 223.255.255.255 |
D | 224.0.0.0 | 〜 | 239.255.255.255 |
E | 240.0.0.0 | 〜 | 255.255.255.255 |
表の赤字部分。下記の語呂合わせでばっちり覚えちゃいましょう。
0 128 192 224 240
老いには、1匹車に、にゃんにゃんよ西尾
クラス | 語呂合わせ |
---|---|
A(0) | 「老(い)」…「老い」の「お(0)」 |
B(128) | 「いには」…「128(い・に・は)」 |
C(192) | 「1匹車に」…「192(いっぴき・くるま・に)」 |
D(224) | 「にゃんにゃんよ」…「224(にゃん・にゃん・よ)」 |
E(240) | 「西尾」…「240(ニ・シ・オ)」 |
語呂合わせと言ってもいいのか疑問ですが、覚えられればそれでOKです。
これを表の「アドレスの範囲(始)」に書き込みます。
クラス | アドレス範囲(始) | 語呂合わせ |
---|---|---|
A | 0 | 老 |
B | 128 | いには |
C | 192 | 1匹車に |
D | 224 | にゃんにゃんよ |
E | 240 | 西尾 |
老化対策を教えられる西尾さん…。
②アドレス範囲の終わりを計算で埋める
語呂合わせで各クラスの“始まり”を覚えたら、“終わり”は次のクラスの始まりから1を引けばOKです。
クラス | アドレス範囲(始) | – | アドレス範囲(終) | 備考 |
---|---|---|---|---|
A | 0 | 〜 | 127 | クラスBの始まりが128なので 128-1=127 |
B | 128 | 〜 | 191 | クラスCの始まりが192なので 192-1=191 |
C | 192 | 〜 | 223 | クラスDの始まりが224なので 224-1=223 |
D | 224 | 〜 | 239 | クラスEの始まりが240なので 240-1=239 |
E | 240 | 〜 | 255 | 255は覚えるしかない |
例えば、クラスAのアドレス範囲(終)を埋めたい場合は、クラスBのアドレス範囲(始)である128から1を引いて、127を入力します。
同じ要領でクラスA~Eまで埋めます。
クラスEのアドレス範囲(終)の255は覚えるしかありません。
③第2オクテット〜第4オクテットに0と255を加える
あとは、第2オクテット〜第4オクテットに「0.0.0」と「255.255.255」を加えて完成です。
第2〜第4オクテットは、開始はすべて“0”、終了は“255”と覚えておけばOKです。
クラス | アドレス範囲(始) | – | アドレス範囲(終) |
---|---|---|---|
A | 0.0.0.0 | 〜 | 127.255.255.255 |
B | 128.0.0.0 | 〜 | 191.255.255.255 |
C | 192.0.0.0 | 〜 | 223.255.255.255 |
D | 224.0.0.0 | 〜 | 239.255.255.255 |
E | 240.0.0.0 | 〜 | 255.255.255.255 |
基本情報技術者試験・CCNAのおすすめ書籍
おすすめ書籍のご紹介です。
基本情報技術者を受ける場合は、キタミ式がおすすめです。
イラストとギャグが多めなので、とっつきにくい内容も抵抗なく読み進められます。
基本情報技術者の試験は毎年春と秋に行われていますので、その年の最新版を購入するようご注意ください。
試験範囲が変更される可能性があります。
CCNAを受ける場合は、こちらがおすすめです。
技術書は時々小さい文字がズラーっと羅列されている場合がありますが、こちらは適度に大きいフォントサイズで、図解も多く体系的にわかりやすく説明されているため、抵抗なく読めます。
最後に
いかがでしたか?
アドレスの開始部分を埋めてしまえば、終了部分は自ずと計算できるため、数字で覚えなくても語呂で覚えてしまえばなんとかなります。
私が基本情報技術者を受験した際は、この手の問題が1〜2問でた気がしますので、試験でこの問題がでた場合は、ラッキーと思えるようにぜひ覚えてみてください!
それではみなさんご一緒に〜
0 128 192 224 240
老いには、1匹車に、にゃんにゃんよ西尾