こんにちは、猫田です。
子育てと出社の両立に限界を感じ、現在はフルリモートで働いています。
未経験からIT業界に転職し、SES企業を通じて3社で経験を積み、その後フリーランスのインフラエンジニアになりました。
今回は、フリーランスのインフラエンジニアになるためのステップと注意点を、私の体験を交えてご紹介します。
子育てと正社員の両立は難しいと感じ、自由度の高いフリーランスに踏み切りましたが、もちろんリスクも伴います。
「フリーランスになりたいけれど勇気が出ない…」という方は、以下の基準に当てはまっているか確認しながら、慎重に判断してください。
フリーランスのインフラエンジニアで重視されること
まず、フリーランスのインフラエンジニアで重要視されることをお伝えします。
フリーランスとして案件紹介していただくために、複数のエージェントに登録しました。
そこで、営業担当の方やキャリアコンサルタントの方と面談させていただくわけですが、複数のエージェントで共通して重要視されていた部分が3点ありました。
これらを満たすことが、フリーランスになるための条件ともいえます。
1.実務経験年数
実務経験年数は非常に重要視されます。
特にレバテックでは「実務経験3年以上」でないと案件を紹介してもらえないケースもあります。
企業は即戦力を求めているため、「フリーランス登録=一定以上のスキルあり」と見なされるからです。
目安は3年以上。ただし年数だけでなく、スキルと単価が見合っているかも大切です。
インフラエンジニアはサーバーやネットワークといった目に見えない部分を扱うため、プログラマーのようにポートフォリオを提示しにくい職種です。そのため経験年数が信頼の裏付けになります。

「IaCコード」をポートフォリオとすることはできますが、わたしはめんどうでやりませんでした笑
目安は「実務経験3年以上」ですが、経験年数=スキルではありません。
「少なくとも3年は必要」程度に考えておきましょう。
2.コミュニケーション能力
フリーランスは、スペックシートを元に口頭で自分を売り込む力が必要です。
「分かりやすく伝える力」「質問に的確に答える力」は必須です。
IT系はコミュニケーションが上手くいかなければ、みんなが目指すものがバラバラになってしまうため、ニーズにあった成果物が作ることが困難です。
そのため、分かりやすく伝える技術や、わからないことはわからないと言う勇気が必要となります。
よく見かける悪い例は以下の通りです。
- 説明が冗長
- 早口すぎる
- 質問の意図と違う回答をしている
裏返せば、良い例になります。
- 端的に説明できる
- 聞き取りやすい口調
- 質問に対し的確に回答する
IT案件はチームで進めることが多いため、コミュニケーション力が成果物の品質に直結します。
「この人は信頼できるな」と感じていただけるかどうかがポイントとなります。
3.新しい技術に対する前向きな学習姿勢
IT業界は常に進化しています。
昨今では、生成AIがメジャーになってきたため、LLMが理解できるエンジニアの需要が高まってきています。
昔ながらの技術を使えることももちろん大切ですが、この時代は新しい技術に対する前向きな学習姿勢が重要視されます。
「頑張ってやってみます」ではなく「面白そうなのでやってみます」と言えるくらい技術が好きな人が、フリーランスで長く活躍できるでしょう。
新しい技術の習得には業務時間外の学習も、自ずと必要になってきます。
学習することが苦ではなく、楽しいと思える人材がエンジニアに適性がありますので、フリーランスになってもモチベーションを継続する力が必要です。
フリーランスは正社員と違い、上司と部下という関係がありません。
そのため、モチベーションは自分で継続していく必要があります。
フリーランスになるためのキャリアステップ
1.SES企業で複数社の経験を積む
まず、未経験でフリーランスのインフラエンジニアと契約してくれる企業はありません。探せばあるかも知れませんが、かなり希少です。
フリーランスの求人では、募集要項の必須項目に下記のようなものが多くあります。
- AWS実務経験3年以上
- PM経験3年以上
- Python開発経験3年以上
このように、3年以上の何らかのスキルが要求され、中には5年以上必要とされる案件もあります。
そのため、未経験の場合は実務経験を積みましょう。SES企業であれば、未経験からインフラエンジニアになりたい人を正社員として雇う企業も多くあるため、探してみてください。
優良SES企業の判断ポイントは、下記の記事を参考にしていただければと思います。
★SES企業の選び方
未経験でもOKなのは魅力的ですが、年齢制限がある場合もあります。なるべく早く行動することがカギです。
2.SES企業で3年以上、複数社の実務経験を積む
無事にSES企業に入社できたら、あとは会社を通して複数の企業で実務経験を積みましょう。
1現場で3年じゃだめなの?というお声もいただきますが、私は複数企業でご経験されることをおすすめします。
理由は、現場によって扱う技術や、コミュニケーション方法、いわゆる会社のやり方が違うからです。
IT業界は技術がたくさんあるため、扱う技術が会社ごとにことなります。会社のルールが違うことも多く、A社ではこのやり方で良かったけど、B社ではダメなんてこともあります。
例えば、私がいた現場では、A社は証明書更新を自動で行ってもよいけれど、B社ではダメで手作業が必要だったことがあります。
このような現場ごとに違う感覚を掴むことが重要です。
複数社経験しておくと、A社のやり方をC社でも適用できないかな?など、幅広く考えられるエンジニアになれます。
3.フリーランス向けのエージェントに登録する
いよいよフリーランス転向する覚悟が決まったら、エージェント登録をして、自分のスキルに合った案件を提案していただきましょう。
有名どころでいうと「レバテック」「Midworks」「ITプロパートナーズ」などがありますが、それぞれの特徴を踏まえた上で、自分に合ったエージェントを登録してください。
エージェントの特徴は以下の記事に詳しくまとめています。
★エージェント解説の記事
登録したからといって、すぐに企業と契約できるわけではないので、正社員を続ける傍ら、並行してフリーランス転向のための準備ができると好ましいです。
4.開業届を提出する
いよいよ案件と契約が成立したら、開業届を提出し、正式に個人事業主(フリーランス)になりましょう!
この開業届、かなり緊張していたのですが、やってみるとオンラインであっけなく済んでしまったので「え、これだけ?」となりました。
エンジニアとしては、紙で税務署に提出する方法ではなく、Webで提出する方法をおすすめしたいですね。
Freeeという会計ソフトで簡単に提出できますので、フリーランスになったらFreeeも同時に登録していくと、日々の帳簿付けや確定申告がかなり楽になります。
ちなみに、開業届の提出のみであれば、無料でできますのでぜひご活用ください。
詳しい開業届の提出方法はこちら↓

5.エージェント経由でインフラエンジニアを必要とする企業様と契約する
エージェント経由で募集要項を見ながら、自分のスキルが活かせそうな案件を探しましょう。
フリーランスは結構強気な条件を出していいと思っていて、私は実務経験3年半で「月収80万」「フルリモート」「週5」という条件でエージェントに打診しましたが、無事に企業様と契約していただくことができました。
強気に言って難しそうであれば妥協してもいいので、はじめから自分を低く見積もる必要はないかなと思います。
ライフワークバランスを考えた上で、ご自身が納得できるご契約ができることをお祈りしています。
6.前向きに仕事に取り組む
無事に案件とご契約いただけたら、あとは日々のお仕事の中で成果を残すのみです。
フリーランスは数ヶ月単位でのご契約が多いので、成果を残さなければ契約終了となりますが、逆に考えると成果さえ残していれば長期的なご契約をしていただけることがほとんどです。
企業様も頻繁に人員が入れ替われば、引き継ぎやプロジェクトの継続に支障がでる可能性があるので、可能な限り同じ人に続けてほしいと思うのは自然なことです。
お仕事をする中でやったことがないスキルが必要になった場合は、書籍やUdemyで積極的にキャッチアップしていきましょう。
あなたの努力は必ずお相手にも伝わります。