【具体例あり】インフラエンジニアとは?仕事内容を未経験者にもわかりやすく解説

Tips

インフラエンジニアとは?どんなお仕事?

IT業界に転職しよう!という人が増えています。ITといえばコードを書くプログラマーを思い描く人が多いのではないでしょうか。でも実はそれだけじゃないんです。

今回は、ITエンジニアの中でも“インフラエンジニア”について概要をお伝えします。

ITの土台を作り、守るお仕事です。

みなさんが普段使っているインターネット。ブラウザで検索してWEBサイトを表示したり、アプリでゲームをしたり…。そのデジタルの土台が必ずあります。それを作るのがインフラエンジニアです。

例えば、旅行予約サイト。WEBサイトはインフラエンジニアがサーバーという土台を作成し、素早くサイトを表示できるように適切なネットワーク設定をしてくれています。

サーバーとはサービスを提供してくれるもの。WEBサーバーなら、WEBサイトの中身を提供してくれます。

サイトの中身はプログラマーが作成してくれています。HTMLやCSS、JavaScriptという言語を用いてサイトの見た目や、実際に予約するプログラムを作成します。

ITの土台だけ存在していてもダメだし、プログラムだけあってもそれを使う場所(土台)が必要です。インフラエンジニアとプログラマーは、大切な仲間なのです。

インフラエンジニアは「土地」と「道路」整備するお仕事。

プログラマーは土台があった上で何かを「建築する」お仕事です。

みんなが快適に利用できるシステムを作る

どんなに素敵なサービスを展開しても、それを使うために待つ時間が長いと利用してもらえません。

伝説のハンバーグ屋さんに1時間並ぶことはできても、スマホでwebページを表示するために1時間待てる人はそうそういません。

WEBサイトは集客・購買を目的としていることも多くありますが、こんなに待たされてまで見たくないわ!とお客さまは離れてしまい、売上に繋がりません。

せっかくデジタルを使っているんですから、待ち時間なしページの表示をすぐにできると嬉しいですよね。

ネット時代を生き抜く「IT基盤を守る力」

作ったシステムをそのまま放置することもできません。実際に多くのユーザに利用いただいてから「通信が遅い!」「購入したのに表示されない!」などさまざまなトラブルが起きます。

システムを人が作っている以上、完璧なものは存在しませんし、バグなんかもよくある話です。

コンピューターウイルスやサイバー攻撃も日々進化しており、今までの予防策では対応できなくなってくるものです。その度に新たな予防策を考え実装する必要があります。

インフラエンジニアは最新情報をもとに、システムを守ることも求められます。

インフラエンジニアの仕事内容を具体例で解説!

①テレビでバズってもみんながアクセスできるWEBサイトを作るよ

いちご農園のWEBサイトがあったとします。ネット通販も展開しており、美味しいと口コミが広がりテレビで取り上げられることになりました。

テレビの効果は絶大ですから、リポーターが美味しそうに食べる姿を見て「購入したい!」とたくさんの方がWEBサイトに訪れます。

しかし、WEBサイトを同時接続1000人を想定して作っていた場合は、1万人の同時アクセスに耐えられず、サーバーダウンを起こしてしまい、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまいます。

この画面を見ると「苛立ち」ではなく「悲しみ」を感じます。復旧がんばれ、インフラエンジニア…

こうしたことを防ぐために、事前に考え準備しておくのがインフラエンジニアのお仕事です。

②システムをいつも安心して利用できるようにするよ

み○ほ銀行のATMが使えない!と度々話題になりました。お金を取り扱っているんだから、システム障害は勘弁してもらいたいですね。

原因はソフトウェアやハードウェアやら様々な箇所に問題があったようですが、一部では経営陣のシステムへの理解がなかったことが原因と言われています。無理なスケジュールでシステムを統合したら穴だらけだった!状態です。

システムを作る際は、セキュリティに問題がないか?想定外の動きをしないか?と慎重にならなければいけません。なのに、上から急かされたなら可哀想な話です。

猫田の現場でも同じようなことはあります。

サーバはハードウェア、つまり機械ですから老朽化します。

家電だって寿命がありますよね。なかなかお目にかかることはないですが、WEBサイトを表示しているということは、最終的にこんなメカニックなサーバにアクセスしているということです。

数年使えば不具合が出てきてもおかしくなさそうですよね。

でも「システムはまだ使えてるし問題ないじゃん?」と新しいサーバを用意する予算が降りなかったりします。

大規模なシステム障害が起きればエンジニアの責任になるわけです。世知辛い世の中です。

③不正アクセスやサイバー攻撃からシステムを守るよ

世は大情報時代です。インターネットで即座に世界と繋がれるわけですが、世の中には悪い人間もいます。

ネットショッピングでクレカの情報を入力しますが、それを盗んで「欲しかったもの買っちゃお〜♪」って人もいるのです。

もちろん情報漏洩が起きてしまえば企業は信頼を失い、今後の業績に影響するでしょう。

未然に防げるものは可能な限り予防するのがインフラエンジニアのお仕事です。

ネットワークで接続元と接続先を細かく設定できます。なので、個人情報が載ったサーバーには、WEBサーバからはアクセス不可能にし、社内の踏み台サーバーからはアクセスできるようにしたりして、世界中からアクセスできない環境を作成したりできます。

セキュリティを考慮した設計や環境構築もインフラエンジニアのお仕事です。

【個人的見解】インフラエンジニアに向いている人

実際にお仕事をしていくなかで、向き不向きがわかってくることがありますが、ここでは猫田が個人的に思うインフラエンジニアに向いている人の特徴をお伝えします。転職を考えている方の一助となれば幸いです。

①リスクヘッジが得意だ

リスクヘッジとは、リスクを予測して、リスクに対応できるよう備えることです。

  • DBサーバ(個人情報や重要な情報が含まれている)を社外からアクセスできないようにしよう!
  • DOS攻撃(めちゃめちゃアクセスしてサーバに負荷をかける攻撃)がきた場合はLBでアクセス拒否できるようにしよう!
  • 分析した結果、最近WEBサイトにアクセスがじりじり増加している!サーバを増設しておこう!
  • このサーバ使い始めて10年も経ってる!やばくね!?新しいものと入れ替えよう!

基本的に、インフラエンジニアのお仕事は予防が9割・対応が1割です。理想を言えば予防が10割ですがそうもいかないのが現実です。

起こっていない事象に関して、このままだとトラブルが起きるのでは?と予測し、備えることが重要です。トラブルが起きないようにするのはもちろんですが、トラブルが起きた後の対応マニュアルを整えておくのも重要ですね。

普段から最悪の場合を想定して物事を考え、行動できる方はこのお仕事に向いていると思います。

②細かい設定や作業が好きだ

前述したようにサーバやネットワークでは“接続元と接続先を指定する”など、かなり細かい設定が可能です。それを用いてセキュリティ対策を万全にできるわけですが、同時に接続方法を知っていなければ社内の人間ですらアクセスできない環境ができあがります。

こうしたことを防ぐために、行った事柄を事細かにエビデンスとして残し、もし自分が退職したり部署移動になったとしても、後の担当者が困らないように「実施したこと・理由」くらいは残しておくべきです。

実際猫田の現場であったのは、サーバに接続できない事件です。インフラエンジニアなのにサーバに接続できないなら仕事になりません。

何百台とあるものの、ひとつひとつIDとパスワードが分からず1日中色々なパスワードを試していたこともありました…。

手順・実施内容を手順化していなかったのも問題だと思います。今回の場合“スプレッドシートにサーバ名とID・パスワードを記載しておく”などの手順があればよかったですね。

(もっと言うならサーバへのアクセスは秘密鍵使うべきだと思いましたが、ここでは割愛します)

インフラエンジニアなら、作業の記録を後世の人にわかりやすく伝えるスキルも必要です。

細かい設定を行った後は、その詳細を記録する作業ができるといいですね。

③人にわかりやすく伝えるスキルがある

セキュリティ対策を考えたシステムを構築すると、どうしても内容が複雑化しがちです。

そのシステムを運用していくには内容を理解しているのが一番ですが、すべてを理解しておくのは至難の業です。

立ち上げメンバーなら可能かもしれませんが、途中参加の人が白紙の状態からシステムを100%理解するのは難しい。

システムをみんなで運用していくのだから、みんなにとってわかりやすい指標が必要となります。

ネットワーク図だったりサーバリストだったり、誰が見ても理解できるように作成する必要があります。

いくら内容を盛り込んだとしても、理解できなければ意味がありません。

シンプルで、必要な情報だけが揃っているのが理想だと個人的には思います。

なんでもかんでも書いておけばいいということではないし、内容が変更されたらその都度最新情報にする。

未経験でもインフラエンジニアになれるの?

ここまで読んでいただいて、全くの知識ゼロからインフラエンジニアになれるの?と思った方。

結論、なれます。ITエンジニアは文系卒でも十分食べていけるお仕事です。

猫田自身、数学は苦手、ずっと文系、パソコン苦手(タイピングだけできた)ような状態で未経験からキャリアをスタートしました。

もちろん簡単ではありません。IT業界にありがちな謎の頭文字だけ取られた英語(EOL・SANなど)やカタカナに目が回り、会議でも他の方が言っていることを理解できない日々が続きました。

普通に病みましたが、もがきながら現場で経験を積むことに加え、自由時間も勉強に充てることで1年もすると理解できるようになりました。

反対に、未経験からやるのは難しいのでは?と思うのは機械学習エンジニアです。流行りのAIなんかも機械学習が用いられていますが、数Bや数Cなどの知識が必要になるようです。猫田は数学にアレルギーがあるので、絶対向いてません。こちらは理系卒の方が安心かなと思います。

いまではインフラエンジニア楽しい!とエンジョイしています。あなたもぜひこの世界に!

タイトルとURLをコピーしました